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給与関連情報

(2016年3月9日の発行記事です)
現在、皆様の給与はどの様に処理されてるかご存知でしょうか。気が付くと給与日で、自分の銀行に給与が振り込まれていると言った状況も少なくないのではないでしょうか。本日は、皆様の給与が支払われるまでの背景、給与計算及び支払い代行会社の種類と役割、そしてそれらの会社がどの様に機能しているかのお話しをさせて頂きます。

1. 給与計算会社の種類

日本では、一般的に社内で実施されている手続きですが、この米国では外注することも少なくありません。従業員数が少ない企業様では、会計事務所へ給与計算及び支払い手続きを依頼しているかも知れません。会計事務所自身が処理をしている企業では、給与の手取り計算から税務署への納税、そして申告もすべて一括して手作業でされている場合と、会計事務所が下記の給与計算システムを使用して手続きを行っている場合がございます。後者の場合であれば、会計事務所では主にシステムの入力を行い、実際の計算や納税はシステムより行われます。

米国で一番よく知られてる給与計算システムがADPです。ADPはAutomatic Data Processingの略であり、入力された情報を忠実に処理する事が目的で、例え情報が間違っていても、また税務法から反していても忠実に指示を実行します。例えで申せば皆様が利用されているパーソナル・コンピューターと同じ役割を果たします。
全米に支店を持ち、税務署との関係も深いADPは、CPP(Certified Payroll Professional)やPHR(Professional in Human Resources )等の給与や人事の資格を持つ社員が揃い、専門性が高い会社です。その反面、アメリカ大手企業が持つ苦悩の面もあり、使用者側が人事や給与計算に関する専門用語やADPの仕組みの理解がなければ、担当者との会話がスムーズには進まず、あちこちの部署に転送されることが予想されます。また、様々な無料サービスやレポート機能を利用できますが、ADPのシステムに対する知識が浅ければ、これらの便利な無料サービスを利用することなく、システムから簡単に作成できる資料を、手作業で行っていたと言うお話も良く伺います。ADPという会社やシステムがどのように機能し、どのような部署があるかを良く把握するには、経験者を通して作業する事で時間の無駄を減らすことに繋がります。

上記の通り、活用出来たら便利なADPシステムですが、社員が少ない企業には必要とされないサービスや機能も多く、費用対効果が見込めない場合がございます。その反面、従業員の人数や拠点数に合わせた給与計算会社も多数ございます。それらの会社のシステムでも基本的な機能はADPのそれと同じですが、最低限に必要とされるレポートを用意してくれコストも低く抑えれる場合が一般的です。社員数、拠点数、どんな機能を求めているかを良く判断し、自社にとって何が一番最適かを見定める事が大切です。

2. 給与計算会社の役目

どちらの給与計算会社に業務を依頼しても基本的な支払いと納税機能は同じです。 情報が正しく設定さえされていれば、従業員の銀行口座へ直接振り込み、各税務機関へ納税と申告、また毎四半期と年に一度の申告も行ってくれます。納税する金額と社員への支払額を企業から自動引き落としする為、企業側としても給与処理の一部を入力すれば、残りの部分は自動で進めてくれます。初期設定の時点で、税務署と話せる権限を付与することが一般的な為、税務署から届く書類を転送すれば、なかなか電話の繋がらない税務署との対応も行ってくれます。税務署と言っても連邦政府の機関であるIRSの一箇所だけではなく、各州、各市など様々です。給与計算会社では独自の税金に関する専門部署を構えており、それらの専門家が対応してくれる為、税務官とどのように話せばよいか、どんな問題や傾向がそれぞれの連邦、州、市の税務署で起こっているかを把握しており、スムーズに解決へと進めてくれます。

また、処理が終われば色々な視点からのレポートも出してくれます。各社員へいくら支払われたか、各部署での合計、雇用税として企業が支払った税金の仕分けや、社員の住所変更の確認レポートなど、人事、給与、また経理部門が使用できるレポートを出してくれます。小さい文字で記載されている分厚いレポートですが、思いがけない情報が把握出来ますので一度じっくり見てみることをお勧めします。

3. 給与計算会社の機能

最後に、一般的な給与計算会社がどう機能してるかをお話いたします。
大きな会社になればなるほど、細かい部署に分かれているのは給与計算会社も同じで、ADPなどの大手では、システム設定部、パスワードなどを忘れてしまった際に問い合わせるテクニカル部、税金を担当する税務部や処理後のパッケージを発送する部署など、沢山の部署が存在します。関連した質問を、どちらの専門部署に問い合わせるかのアプローチの差で、スムーズに問題解決に繋がるかどうかが変わります。

まず、初めてシステムを設定する際は、会社情報、従業員情報、どちらの州や市に登録しているかをという情報を設定チーム(Implementation Team)へ伝達します。設定チームの内でも細かく担当が分かれており、税金、勤怠管理、人事関連、福利厚生、給与計算システムなど、すべての機能に対して設定の専門家が付きます。この設定チームは、システムが正常に機能する為に、ありとあらゆる細かい質問をしていきます。中にはこれまで考慮もしていない社内制度状態も尋ねてきたりと、幅広い知識を兼ね備えた担当者が対応してくれます。また、このチームは専門性が高く、人数が限られているのか、担当者から連絡がある時が質問のチャンスで、こちらのペースにはあまり合わせてもらえません。通常2-3週間で設定は出来るのですが、設定部のそれぞれの担当者が決まるまでに数週間掛かる為、給与計算システムを移行する場合や初めて設定する場合は、最低でも2-3月前には給与計算会社と契約書を交わしている状態をお勧めします。

給与情報は、個人情報の中でもレベルの高いコンフィデンシャル情報が含まれる為、システムへのログインも、給与処理チームと会話するにも権利を持っている人にだけアクセスが与えられます。電話一本で社員の給与情報を取得で来るため、どれだけ会社の管理関係者と伝えても、給与計算会社に届けが出ていない限り、書面で届けを出した上で電話を掛けなおす様厳しい体制が組まれています。

給与計算会社に関して、少しでも新しい有能な情報が提供出来ておりましたら光栄です。


【免責事項】
本ニュースレターの内容は、米国人材・人事・経理・給与に関する一般的な情報の提供のみを目的とするもので、法的助言を目的としたものではありません。 法的行動を起こされる際には、必ず専門の弁護士にご相談下さい。

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