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内部統制(Internal Control)

(2016年2月24日の発行記事です)

内部統制(Internal Control)
財務諸表がGAAPに準拠されて適正に作成される為に、内部統制(Internal Control)の機能を構築し、維持する必要があります。実際には内部統制の評価に関してはAudit(監査)の対象になっている会社・事業体に実施され、SECに上場している企業に関しては財務諸表監査のみならず、内部統制監査も実施されています。つまり内部統制も企業活動が評価される一部になっています。 ここでは内部統制の定義について改めて整理すると共に、具体的な統制コンセプトをいくつかご紹介致します。

■ 内部統制(Internal Control)とは

米国トレッドウェイ委員会が公表したCOSOレポートにより内部統制は以下のように定義されています。

内部統制は、会社(事業体)のガバナンスに責任を負う者・経営者・その他従業員によって遂行されるプロセスであり、下記の目的の達成に対して合理的範囲の保証を提供する為に設計される。
1. 財務諸表の信頼性
2. 業務の有効性・効率性
3. 関連する法令の遵守

COSOレポートは非常に体系的な構造になっており、企業活動を5つの要素に分けて(統制環境・リスク評価・情報と伝達・統制活動・監視)上記1-3について言及されています。

■ 統制活動の具体例

この中で最も具体的なものとして身近に感じられるものが統制活動です。内部統制全体の一部分ではございますが、下記にご紹介致します。

a) 職務の分離 – Segregation of duty
取引の(1)承認・(2)記録・(3)保管は別の者が行う必要がある、というコンセプトのものです。例えば【Aという商品を購入して支払を行う。】という取引は、理想的には、(1) ある部門が申請した購入申請書が購入部門により承認され、(2) 経理担当者が記帳を行い、(3) 財務部門が小切手を作成し保管する。となります。実際には企業規模や昨今の基幹システム導入により完全に分ける事は困難な状況にあります。しかしながら極端な例として、この(1)から(3)の業務を経理担当者1人が行っていれば、エラー・改ざん・横領のリスクが高いとの評価になります。承認(Authorization)・記録(Bookkeeping)・保管(Custody)の頭文字から、統制活動ABCと表現される事もあり、この統制活動ABCを意識する事が業務フロー構築の上で重要になります。

b) 物理的統制
会社に入る際にセキュリティーカードがある、コンピューターにログインする際にパスワードが設定されている、小切手・伝票等の証憑にアクセスできる従業員が限定されている、という事も統制活動の一環です。

c) 業務状況のレビュー
業績や目標達成進捗を管理する事が目的ではなく(この目標値が妥当なものか、という事も統制環境における評価要素の1つですが、今回は割愛します。)、目標が明確に示され、実績と比較して管理されているか、異常な数値は早期に発見できる体制になっているか、という統制です。

財務諸表の結果(財務結果と業績結果)と内部統制は表裏一体の関係にあると考察致します。利益を創出し、人材・設備等に投資し、また利益を創出する、という企業活動の永続性をサポートする為に、内部統制に関して再考する機会にして頂ければと思います。

ご興味がございましたら、下記にCOSOが提供している資料がございますのでご覧頂けますと幸いです。(http://www.coso.org/


【免責事項】
本ニュースレターの内容は、米国人材・人事・経理・給与に関する一般的な情報の提供のみを目的とするもので、法的助言を目的としたものではありません。 法的行動を起こされる際には、必ず専門の弁護士にご相談下さい。

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