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採用活動における偏見の影響力

(2015年11月19日の発行記事です)
先日、「無意識層での偏見の影響力」と題する、とても興味深いセミナーに参加しました。企業の管理者、また人事の専門家として大切な視点だと思いましたので、内容を抜粋してご紹介します。

「人間は生まれて間もない時から、善悪の判断ができると思いますか?」

生後6ヶ月の赤ちゃん約50人を対象に、ぬいぐるみを使って短いお話を見せました。
うさぎがボールを箱に入れたくて箱の蓋を開けようとしていますが、上手く開けることができません。青い犬は蓋を上から押さえて、うさぎの邪魔をします。赤い犬は、蓋を開けようと手伝います。 その後、別の部屋で、赤ちゃんに青い犬と赤い犬を同時に差し出すと、ほとんどの赤ちゃんが赤い犬を取りました。

次に、そのボールはうさぎがもぐらから奪い取ったものだという話を追加しました。その結果、赤ちゃんたちは蓋を押さえていた青い犬を選んだというのです。

予想外の結果でしたでしょうか?

「偏見はどこから?」

良し悪しに関係なく、この世で偏見を持たない人はいません。
セミナーでは、偏見とは人間が自分を守るための一つの手段であると説明がありました。自分と似たもの・似た考えの人の周りにいることで安心感を得るのが普通であり、その結果、無意識のうちに周りの環境や人を選択していると。心当たりがあると思いました。

出来事や人について、事実を確認する前に判断しがちだと思いませんか?

セミナーで2枚の写真が映し出され、「二人の職業は?」という質問が投げかけられました。 一枚はスーツを着た爽やかな青年が高層ビルの中のオフィスで写したもの。もう一枚は、ミドルエイジの体格の良い男性、刺青が身体中にあり、長髪にヒゲという出で立ちで、田舎町の小屋の前で写したものでした。

解答は。。。青年が殺人犯、ミドルエイジの男性は市長でした。

「採用活動における無意識層での偏見の影響力」

それぞれの企業には特有の文化があり、そこで働く人たちは、その文化を理解することを期待されています。採用活動においても、採用担当者や採用の決定権限のある方は、候補者が企業文化に合うかどうかを判断する機会が多いものです。

ただ、企業文化は、これ!という明快なものではなく、どちらかというとその理解そのものが主観的であり、不確かな存在です。したがって、候補者を面接する採用担当者や採用決定者が自身の経験や価値観を通してのフィルタを信じて、採用を決定することになります。そのフィルタが無意識のうちに、良い人材の雇用の機会を奪っていないかどうか、常に自身に問いかけていくことが必要だというのがセミナーの結論でした。

このセミナーを通して、採用の際だけではなく従業員管理・評価においても、われわれの判断の奥には無意識に刻まれた偏見が存在することを忘れず、さらに言えば、自分は何に対して偏見を持っていて、どのような影響を与えやすいのか、ということを常に意識した上で行動を起こすことが大切だと学びました。

ハーバード大学が無意識層の偏見を調べるための[Project Implicit]という無料のテストを提供しています。お時間のある時に、是非、試して見てください。
https://implicit.harvard.edu/implicit/takeatest.html


【免責事項】
本ニュースレターの内容は、米国人材・人事・経理・給与に関する一般的な情報の提供のみを目的とするもので、法的助言を目的としたものではありません。 法的行動を起こされる際には、必ず専門の弁護士にご相談下さい。

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