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給与の銀行振り込みについて

(2015年3月31日の発行記事です)
Pasona N A, Inc.プロフェッショナル事業部の大木 慶子です。
今回の号では、給与編として給与の銀行振り込みについてご案内します。

小切手や銀行振り込みなど、従業員への給与の支払い方法について、連邦法のFair Labor Standard Act (FLSA - 公正労働基準法)では、特に規定が設けられておりません。ただし、各州で規定を設けていることがあり、例えば銀行振り込みであれば、従業員が金融機関を選択できるようにしなければならない、 小切手であれば、従業員が勤務する州にある銀行から支払われなければならないなど、各州によって異なった規定がありますので注意が必要です。

一般的に、従業員への給与の支払い方法として、現金、小切手、銀行振り込み、ペイロールカードがあり、雇用者によって、全ての方法を従業員に提供している場合もあれば、一部しか提供していない場合もあります。これらの支払い方法の中で一番良く見かけるのは、小切手、銀行振り込みといった方法です。

そこで、小切手と比較した際の銀行振り込みのメリット・デメリットについて、American Payroll Associationが紹介している従業員からの視点、雇用者からの視点を下記にまとめてみました。

銀行振り込みのメリット・デメリット

<従業員 - メリット>
• もしバケーションや病欠、出張中でも、資金が従業員の銀行口座に振り込まれている
• 小切手は銀行口座に入金した後、現金化されるのを待つ必要があるが、振込みだと給与日に資金がすぐ使用できる
• 銀行に行く、またはオンラインバンキングのサイトにアクセスするなど、小切手を現金化する手間が省ける
<従業員 - デメリット>
• 従業員によっては、手渡しで小切手を受け取らないことに抵抗を感じる
• 従業員によっては、銀行口座を持っていない

<雇用者 - メリット>
• 作成した小切手を失くすという事態が無い
• 紙のやりとりが減る
• 盗難 / 詐欺によって小切手を失う可能性が減る
• 小切手を現金化するために仕事を休む従業員が少なくなる
• 現金化されない小切手(Unclaimed Checks)が減る
• Check Reconciliationが減る
<雇用者 - デメリット>
• Deposit Authorizationの用紙を作成するなど、ペーパーレスではない
• ある従業員には小切手、別の従業員には銀行振り込みといったように、2つの方法を取り扱わなければならない可能性がある
• 振込みを中止するのが難しい
• 銀行によっては振込みの手数料が発生することがある
• 小切手作成後から現金化されるまでの間に得ていた利子が無くなる (特に大企業に起きる)

従業員のTurnoverが高い雇用者にとっては、銀行振り込みが現実的ではない可能性もありますが、給与の銀行振り込みは比較的安価な従業員ベネフィットになるため、ほとんどの雇用者が銀行振り込みを取り扱っています。

Direct Deposit Authorization
給与の銀行振り込みは、従業員と雇用者の間で交わす契約となりますので、雇用者が銀行振り込みを開始する前に、従業員は給与の銀行振り込みを許可しなければなりません。

NACHA (The Electronic Payments Association’s)によるACH Operating Rulesでは、許可は書面である必要は無く、口頭でも良いとしていますが、州によっては銀行振り込みがされる前までに、書面による許可、あるいは電子許可が必要となる場合があります。そのため、正確な銀行口座情報を得るためにも、口頭ではなく文書による銀行振込みの許可(Direct Deposit Authorization)を得ることが好ましいです。 Direct Deposit Authorizationには、下記の情報を必ず含むようにしましょう。

• Bank (Transit) Routing Number
• Type of Account (Checking / Saving)
• Account Number

Prenotification Process
最初に銀行口座への振り込みを設定する際、Prenotification (Prenote)という確認作業を行うことがあります。Prenoteとは、ゼロの金額で振り込み処理を行い、Bank (Transit) Routing Number、Account Numberが正しいことを確認し、その振込先の金融機関がACHのメンバーであることを確認する行為です。もしPrenoteによる振り込み処理が受け付けられなかった場合、問題が合ったことを振込先の銀行が振り込みした方に通知しますので 実際に給与額を振り込む前にPrenoteを行えば、銀行口座情報が間違っていたため給与が振り込まれなかったという事態を防ぐことができます。そのため、銀行口座を設定する際には、Prenoteを行うようにしましょう。

参考: American Payroll Association


【免責事項】
本ニュースレターの内容は、米国人材・人事・経理・給与に関する一般的な情報の提供のみを目的とするもので、法的助言を目的としたものではありません。 法的行動を起こされる際には、必ず専門の弁護士にご相談下さい。

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