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日本語スキルの高い人材事情

(2015年2月13日の発行記事です)
「人材採用活動がうまくいったか?」を計る指標として、人材業界では「Number of Position Filled」「Time to Fill」「Cost per Hire」「Source of Hire」を一般的に用います。

それぞれの指標の意味は、

「Number of Position Filled」-採用せねばならないポジションが実際に何件埋まったか
「Time to Fill」- 求人案件が発生してから内定を出す人材が見つかるまでの日数
「Cost per Hire」-求人案件に対し、採用活動にいくらかかったかの金額
「Source of Hire」-採用する人材を何経由で獲得したか (例:知人の紹介、人材会社の紹介)

となります。本日はその中でも「Time to Fill」のトレンドと採用活動へのアドバイスをご紹介致します。

人材業界のニュースを配信するere.netの記事で、「Time to Fill (求人期間)」の平均日数は25日(労働日数)だと発表されました。この25日間の求人期間は2001年以降どんどん延びているそうで、一番短かったのがリーマンショック時の買手市場だった2009年の求人期間(15.3日)だったのに対し、この5年で求人期間が9日も延びたそうです。もし働いている人材を採用した際は前職の引き継ぎ期間を含み、採用者が就労スタートするまで10~15日間はかかりますので、企業は人が必要になり1ヶ月半~2ヶ月程は人材不足になるということです。

職種においても求人期間は変動し、理系の職種においては理系以外の職種の求人期間の2倍(約50日)を要するそうです。理系スキル人材不足に悩むアメリカですので、資金力のある大手企業は給与や魅力的なベネフィットで欲しい人材を惹きつけるため、中小企業にとっては欲しい人材が少ないだけでなく、なかなか採用できず求人期間が延びていくというジレンマに悩まされるようです。

求人期間が長くなると、人材不足分を他の従業員が補充することがほとんどですが、時給制のスタッフに仕事をお願いするとOvertime Rate (時給の1.5倍) になり人件費が高くなったり、従業員へ負担(精神面を含む)が増えたり、いつまで続くかわからない人材不足で従業員が会社やマネージメントに対し不信感をもったりするのを避けられません。これを避けるための策として、一般的には採用したい人材の要件を緩和する、人材会社の利用も一つですが、従業員に知人の紹介をお願いする(その際、リファーラルボーナスを設定すると効果的)、派遣社員やパートタイマーを採用し他従業員の負担を軽減する、などが対応としてあげられます。

同記事によると、人材不足に悩む企業の多くが採用条件に職務経験を求めていて、即戦力の採用を望んでいるため、若手採用をしトレーニングをすることに消極的なことが人材不足の長期化に繋がっていると指摘しています。企業が採用する際に最も重視するのが人柄やコンピテンシーだというデータは多くありますが、経験も捨てられないという場合が殆どです。その場合、少なくとも採用後にトレーニングをしたら何とかなるもの(パソコンスキル、業界経験等)を求人期間25日を目処に緩和してみて、応募数に変化があるかを見てはいかがでしょうか。

日系企業様の間でよく見られる条件緩和としては、
「同条件で給与を上げる(マーケットに見合う競争力のある給与への引き上げ)」
「他州や他エリアからの引越しを伴う人材も検討する(面接渡航費用・引越代の企業負担あり)」
「必須条件を減らす」
「ビザのスポンサーを検討する (日本語バイリンガルをお探しの場合)」
「日本語レベルが必須の場合は読み書きのスキルを免除する」

などがあげられますので参考にしてください。

<参考文献: http://www.ere.net/2014/08/14/time-to-fill-has-longest-duration-since-2001


【免責事項】
本ニュースレターの内容は、米国人材・人事・経理・給与に関する一般的な情報の提供のみを目的とするもので、法的助言を目的としたものではありません。 法的行動を起こされる際には、必ず専門の弁護士にご相談下さい。

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