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IFRS(国際財務報告基準)の最新動向

(2014年8月14日の発行記事です)
今回の号では、経理編としてIFRS(国際財務報告基準)の最新動向についてご案内します。

『IFRS(国際財務報告基準)』という言葉が叫ばれて久しいですが、最近、話をあまり聞かないけど、どうなったんだろうと疑問に思われている皆様も少なくないのではないでしょうか。

IFRSは、2005年に欧州連合(EU)が、上場企業に対して採用を義務付けたことに始まり、現在では世界120以上の国や地域で採用されています。その一方で、資本市場のトップである米国や日本では、強制適用の是非については未だ結論が出ておりません。

米国では、上場している外国登録企業に限り2007年よりIFRSの採用が認められ、現在では約500社がIFRSを採用していると言われております。ただし、国内の上場企業については結論が出ておらず、IFRSの使用が認められておりません。現状では、米国における市場関係者は高品質な米国基準を支持しており、数年の間にIFRSを強制適用する動きはないとの見方が強いようです。

日本での強制適用については、2013年6月の自民党の金融調査会・企業会計に関する小委員会により、できるだけ早い時期に強制適用の是非を決定すべきと金融庁や経済界に提言がございましたが、現在でも先行きは不透明なままとなっております。

日本では、2010年3月期より一定の案件を満たす企業にIFRSの任意適用が容認されましたが、IFRSを採用した企業は2013年までで十数社に留まっておりました。2013年6月に企業会計審議会が示した『IFRSへの対応のあり方に関する当面の方針』によって、任意適用の積上げを図るための対応策が以下のとおり、公表されました。

1) IFRS任意適用要件の緩和(2013年10月より施行)
現在の適用3要件のうち、「上場企業」と「国際的な財務・事業活動」要件を廃止

2) IFRSの適用の方法
日本基準へのIFRSの取込みの充実化

3) 単体開示の簡素化(2014年3月より施行)
連結財務諸表の開示のある企業については、単体開示の簡素化

2013年末にIFRSの適用要件が緩和されたことにより、上場企業でなくてもIFRSが採用出来るようになり、また、連結財務諸表の開示のある企業については、単体開示の簡素化が適用されるなど、企業にとってはIFRSの導入負担が軽減されており、今後、IFRSの採用を検討される企業も徐々に増えていく傾向にあるのではないでしょうか。

現在、2)による部分的なIFRSの日本基準への取込みも検討されており、今後、日本基準のIFRSへの歩み寄りも進む可能性があります。財務、及び経理担当の皆様につきましても、いつか来るIFRSの導入に備え、決算早期化へ向け、対策等をご検討なさっていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?


【免責事項】
本ニュースレターの内容は、米国人材・人事・経理・給与に関する一般的な情報の提供のみを目的とするもので、法的助言を目的としたものではありません。 法的行動を起こされる際には、必ず専門の弁護士にご相談下さい。

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