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御社の求人募集は問題ありませんか?~インタビュー編~

(2014年6月26日発行記事です)

御社の求人募集は問題ありませんか?~インタビュー編~

前回は、求人募集時の留意点である募集要項の内容についてご説明しましたが、今回は応募のあった人材の面接時の留意点をご案内します。

一般的な面接の流れは日本の採用面接とあまり変わりありませんが、質問内容が差別的なものにならないかに注意する必要があります。質問内容は基本的に、採用するポジションの職務内容ができるか、又はできるための基礎になる素質や知識を持ち合わせているかを確認する質問であることが必須です。

従って、EEO (Equal Employment Opportunity) で定めている、国籍、人種、宗教、性別(妊娠)、出身国、年齢、障害、又は遺伝子に関わる特徴を基にした質問は差別にあたりますので避けましょう。

日本人面接官がよく使用する質問で、差別になりえる気をつけるべき質問例をご紹介します。

「どちら出身ですか?」
「あなたのネイティブランゲージは何ですか?」
「ご結婚していますか?」「子供はいますか?」

「どちら出身ですか?」-日本ですと親交を深める為の挨拶の代わりとして使われますが、米国での利用は国籍・出身国の確認にあたりEEO違反になります。出身自体が業務に直結することは稀ですが、「米国内中華系マーケットの開拓」が業務になっている場合で、中国語と米国中華系の商習慣を熟知しているものでないといけない際は、過去の米国中華系マーケット開拓経験を聞く・中国語のレベルを確認するなどで代用することができます。

「あなたのネイティブランゲージは何ですか?」-ネイティブ(母国語)という言葉の利用は上記と同じで国籍・出身国の確認にあたり差別の対象となりえます。「ヨーロッパ系に見えるから」という理由で「フランス語はできますか?」というのが一番問題になるパターンです。言語スキルは業務で使うもの、使う可能性のあるものにおいて、レベルの確認をしてください。「仕事をする上で、読み/書き/会話で不自由なく使えるのは何ですか?」などの質問で代用できます。

「ご結婚していますか?」「子供はいますか?」-直接的な質問はNGですが、この質問は毎日決まった時間以外にも仕事が入ったら対応できるかを確認したい際にでるものですので、「残業が週XX時間程度発生しますが問題ありませんか?」や、「週末出勤が発生する可能性がありますが可能ですか?」で代用してください。

その他、面接中にしておきたいお勧め質問は、

「(履歴書上の学歴欄を見ながら)在籍されていた大学・学校は卒業しましたか?」

です。

上記の質問はスキルのチェックではなく、履歴書上の虚偽が多いアメリカで、誠実な人を雇うためにも役立ちます。

米国では大学は入りやすいですが卒業が難しいですので、在学期間を書く事で書類審査を通過しやすいように工夫している人が多くいます。
私自身が面接時によく聞く言い訳が、「卒業まで1-2単位足りていません」や「経済的に余裕なく卒業していません」です。大卒だと思ったが実は高卒だった、と後で分かることも少なくありませんので、面接時には「学位をお持ちですか?」と卒業確認をすることをお勧めします。

面接での質問スキルをアップすることで、採用効率をあげていくだけでなく様々な雇用リスクを回避することができます。ご質問等ございましたら、営業担当、又は最寄のオフィスのリクルーターまでご連絡下さいませ。



【連載】誰でもわかるリタイヤメント講座 第10回

前回は、貿易業を経営するAさんから年金プラン設計の依頼を受け、どのプランが最もこの会社に適しているかを考えました。前回触れた3つのポイントをおさらいしましょう。

[ポイント1:目的]
Bさんにとっては、従業員に対する福利厚生よりも、節税と、自分への利益の最大化が重要である。

[ポイント2:コスト]
当社にはそれなりの予算があるので、高いプラン(401(k) Profit Sharing PlanやDB Plan)を選択肢に含めても良い。

[ポイント3:会社の業績]
会社の業績が好調で、安定しているため、どのプランを選択肢に含めても良い。

それでは、今回はあと2つのポイントを見てみたいと思います。

[ポイント4: 節税効果・社長利益の最大化]
ポイント1~3からわかることは、本ケースでは「どのプランでも良いので、拠出金額が最大限になるようなプラン設定を考えれば良い」ということです。このことから、まずはDB Planを作るべきだということがわかります。

DB Planには、非常に大きな金額を入れることができます。DC Planには、$52,000(SEP-IRAやProfit Sharing Planの雇用者拠出)、$17,500(401(k) Planの従業員拠出)などといった拠出上限があります。これに対し、DB Planには、明確な拠出上限はなく、その気になれば、これらDC Planをはるかに上回る金額を拠出することができます。

それでは、DB Planの拠出金額は、どのように最大化することができるのでしょうか?

DB Planでは、今年の拠出金額が決まる前に、将来の従業員への年金給付金額を決めます。将来の給付(Benefit)が、先に確定(Define)するから、Defined Benefit(DB) Plan (確定給付型年金)と呼ばれるのです。

例えば、「各従業員には、働いた期間の平均給与の60%を65歳以降の年金として支給する」と定めます。この将来の支給を行うために、10年後までに$5Mを貯めなければならない、という計算結果が出たとしましょう。そうすると、今年は$400,000 - $500,000くらいは拠出しなければならない、ということになります。

給付条件は、一旦決まったら、よほどのことでない限り、変えることは認められないので、本当に、その将来の給付にコミットできるか、注意が必要です。しかし、たくさんの金額を今年入れたいと思ったら、やるべきことは簡単で、「より多くの給付金額、かつなるべく早い給付開始時期」を約束すれば良いのです。そうすると、現時点で、より多くの金額を積み立てることが必然的に要求されますから、結果として多額の拠出が可能になるのです。

そして、創業社長など、一般的には勤務年数が最も長く、かつ年齢も高いケースでは、DB Planへの加入条件を厳しくし、高齢の従業員を優遇することにより、勤務期間の浅い社員、年齢が若い社員をプランから排除し、より多くの金額を社長やベテラン社員に対して残すことができます。

さて、この会社がDB Planを作ったとして、さらに会社が年金プラン拠出を行う手段があります。それは、401(k) Profit Sharing Planを、DB Planと同時に作る、という方法です。401(k) Profit Sharing Planを作ると、DB Planの拠出分に追加して、401(k)で認められている従業員としての拠出$17,500、50歳以上の人が上乗せできる$5,500、さらにProfit Sharing Planの雇用者拠出を行うことが可能です。

[ポイント5: 作業負荷]
DB Planと401(k) Profit Sharing Planを同時に作り、運用していくと、TPAを必要としますし、担当者レベルでは非常に大きな労力を要求されます。しかしながら、この会社では、大きな節税が可能なのであれば、費用や作業負担は負う用意がある、とありますから、ここでは作業負荷の大きさは、考慮する必要はなさそうです。

以上のことから、この会社では、DB Planと401(k) Profit Sharing Planの2つを作ることによって、創業社長であるBさんの希望である「最大の節税効果」と「自分の利益の最大化」を同時に満たすことができそうです。


【免責事項】
本ニュースレターの内容は、米国人材・人事・経理・給与に関する一般的な情報の提供のみを目的とするもので、法的助言を目的としたものではありません。 法的行動を起こされる際には、必ず専門の弁護士にご相談下さい。

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