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御社の求人募集は問題ありませんか?~Job Posting編~

(2014年4月9日発行記事です)

御社の求人募集は問題ありませんか?~Job Posting編~

急な欠員補充や計画的増員において、アメリカでは人事だけでなく部署のマネージャーや責任者が人材募集と採用に携わるのが一般的です。

人事が常駐しないオフィスに関しては、日本からの駐在員が募集要項の採用条件や業務内容の文章を考えたり、どの人材会社を使うか、又は媒体を通して募集するかを決めることも少なくありません。

アメリカ国内で人材募集をホームページや広告、Online Job Boardに載せる場合に気をつけたいことは、米国雇用機会均等法に則った内容になっているかや、広告に出すことによる現従業員への影響です。

まずは法的な部分を見ていきましょう。
EEOC (Equal Employment Opportunity Committee)は下記を定めています。
「求人要項に、国籍、人種、宗教、性別(妊娠)、出身国、年齢、障害、又は遺伝子に関わる特徴を基にした応募基準を含めること、又は間接的に一部応募者を除外するような記載を違法とする」  (www.eeoc.gov/laws/practices/)

要注意文章は下記があげられます。

1. 応募資格に「US Citizen, Green Card Holder」と記載がある。
→ 理由: 国籍・出身国の指定をしているから
但し、職務内容や法律によりUS Citizenが義務図けられている場合は免除される (例: Government関連)

2. Job Titleに「Jr. /Junior」を入れる
→ 理由: 40歳以上の応募者を意図的に排除しようとしているから。
職務内容がAge Discrimination in Employment Act (ADEA) で守られている40歳以上の求職者でもできる仕事であればチャンスを与えねばならない。

3. Waitress/Waiterなどの性別によって使い分ける単語の利用
→ 理由: 性別(Gender or Sex)の指定はCivil Right Actにより禁じられているから。
その代わりに、「Wait Person」や「フライトアテンダント」などの中性的な単語を利用する。

4. データエントリーポジションなのに、応募資格に「50ポンド以上の荷物を運ぶことができる」を入れる
→ 理由: 業務内容に直接関係のない条件を入れ、意図的に女性や障害者を排除することができるため。応募資格・条件は、その業務を遂行するために必要なもののみを入れることをお勧めする。

次に、内容以外にJob Postingをする際に考慮しておきたいのは、現従業員が募集内容を見たときに与える印象です。

「自分のReplacementを探そうとしている(解雇)」、「自分をプロモートしてくれない」、「ベネフィット・給与が平等ではない」など、従業員はあること無いことを想像してモラルが低下する恐れがあります。

求人情報を応募者を増やすためにインターネットで掲載したりするということは、従業員の目にも留まりやすくなるということです。人材紹介会社を利用して求人する理由は、従業員に対しConfidentialで募集をかけることも大きなメリットとなっています。

人材募集する際、募集ポジションの条件の難易度、採用までの時間の余裕や予算、現従業員への影響、そしてコンプライアンスに沿った掲載や人選が可能かを検討した上で、自社で広告を利用するか、人材会社を利用するかを検討されることをお勧めします。

参考文献:
www.eeoc.gov/laws/practices/
www.justice.gov/crt/about/osc/htm/best_practices.php



【連載】誰でもわかるリタイヤメント講座 第9回

前回まで、一つのケースをとりあげて、具体的なリタイヤメントプランの導入を考えましたが、今月は別のケースを見てみたいと思います。

【ケース2】
Bさんは、アメリカ在住30年。
夢を追って渡米し、20年前に貿易業を起業。今では社員を15人雇う50歳の敏腕社長である。本人は、ゼロから事業を築いてきたという自負が強く、利益に対する執着が強い。過去10年間は高い利益率を維持し、今後も増収増益が期待される。従業員のことは大事に思っているものの、最もリスクを負ってきた自分と家族に対しての報酬を最大化したい。今年も50万ドル以上の利益を出し、多額の納税額を予定しているため、会社でリタイヤメントプランを作ることにより、大幅な節税を実現すると共に、自分の将来のための貯蓄を増やしたいと考えている。大きな節税が実現するのであれば、費用や作業負担は負う用意がある。

さて、上記のケースですが、どのようにアプローチすれば良いでしょうか?まずは、前回と同じ様な観点で、分析をしたいと思います。

[ポイント1: 目的]
まず、何のためにプランをセットアップするのかを明確にします。 上記からは、「節税」と「社長の貯蓄」が2つの主要な目的であることがわかります。

本来、リタイヤメントプランの重要な目的である「従業員の福利厚生」が ここでは重視されない、という点が特徴的で、前回のケースとは異なります。

ちなみに、オーナー社長が、自分の利益最大化のために会社のリタイヤメントプランを開始することはよくありますが、こういったアイデアを、自分自身で考えつく人はあまりいません。多くの場合、決算の時期に、会計士などに「リタイヤメントプランを作って、利益の一部を入れれば、節税できますよ」と言われることがきっかけになるのです。

「節税になるのであれば」という思いで早速専門家に相談しようと、銀行・証券会社・保険会社など、金融機関に話を持ちかけると、たまにプラン設計の話よりも、彼らの販売する金融商品の話が中心となってしまうことがあります。各プランの特徴や、自社にとって持続可能かどうかを比較検討することなく、金融商品の議論に入ってしまうのは、大変危険です。

もちろん全てではありませんが、セールスマンによっては、プラン設計に疎く、金融商品を売ることが主目的の方もいます。目先の節税メリットと金融商品の利点を強調され、性急な判断でプランを選択し、金融商品を購入した結果、後からプラン維持のために多くの金と労力を費やすはめになったという 過ちを犯してしまうケースがあるのです。

リタイヤメントプラン設計をする際に、まず相談しなければならないのは、フィーを請求するタイプのフィナンシャルアドバイザーや、Third Party Administrator (TPA) と呼ばれる業種の人達です。彼らは、金融商品の議論から離れた立場で各プランを比較し、会社にとって最も適したオプションを提供することができます。

[ポイント2: コスト]
どのくらいのコストをかけられるか、を見てみましょう。
このニュースレターでは、コストが高いプラン、普通のプラン、安いプランの3つにリタイヤメントプランを大別しています。この会社では「費用や作業負担は負う用意がある」ということですから、どんなプランでも候補に入れて良い、ということになります。

[ポイント3: 会社の業績]
DB Planでは、将来に渡って継続的にお金を入れることが要求されますから、利益の見通しが確かでなければ、設立することは難しいです。

しかし、この会社の業績は非常に好調で、「今後も増収増益が期待される」とあります。ということは、DB Plan、DC Planいずれのプランも設立できる可能性が出てきます。

今の所は、どのプランも候補になりそうですね。それでは、次回はさらに細かい観点から、どのようなプランを導入すべきか見て行きましょう。


【免責事項】
本ニュースレターの内容は、米国人材・人事・経理・給与に関する一般的な情報の提供のみを目的とするもので、法的助言を目的としたものではありません。 法的行動を起こされる際には、必ず専門の弁護士にご相談下さい。

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