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申告シーズン前に準備しておくこと

(2010年1月発行の記事です)
4月15日の申告書提出期日はあっという間にやってきます。 日常業務に終われる中、どうしても準備が遅れがちになってしまいます。 シーズンが始まってからの対応だと提出期日に間に合わないという事態に陥ってしまうことも考えられます。再確認も含め、シーズン前にやっておかなければいけないことを整理してみましょう。

配偶者の納税者番号(特に単身での新規赴任者)

税法上、夫婦であればほとんどの場合「夫婦合算申告」を選択するのが有利となります。この場合、配偶者がソーシャル・セキュリティ番号、もしくは、ITIN(納税者番号)を所有していることが必須です。
単身赴任者の場合、配偶者が米国に在住していない(ビザを保持していない)ので、ソーシャル・セキュリティー番号を取得することができません。よって、その代わりにITINを取得する必要があります。
ITINを取得するには、申請書の他にパスポートのコピーが必要となります。このコピーには米国公証人のスタンプがなければなりません。日本国内でこのスタンプを得るには、アメリカ大使館へパスポート持って出向かなければならず、都内に住んでいない人は旅費も時間もかかり、かなりの労力を要します。「夫婦別申告」にすれば配偶者のITINは必要ありませんが、そうすると本人の所得にかかる税金が、場合によっては1万ドル以上負担が増えることがあります(適用する税率が違い、非常に高くなってしまう為)。
会計事務所によっては、パスポートのコピーの代わりとなる「Certificate」を準備できますが、かなり高額な費用がかかってきます。申告書提出の間際になって会計事務所から指示されることもありますので、早い段階で対応を検討しておく必要があります。
対応としては、配偶者に無理してでもアメリカ大使館へ行っていただくか、会計事務所に費用を払って「Certificate」を作成してもらうかになると思います。パスポートを郵送してもらい、米国内で公証人のスタンプをもらうという手もありますが、リスクが高いのでお勧めできません。
今後の対応策としては、単身赴任者の配偶者が呼び寄せで渡米する際、滞在中にパスポートのコピーを公証してもらうのが最善の策です。この公証には有効期限はありませんので大丈夫です。

関連リンク(ITIN申請書 Form W-7)
http://www.irs.gov/pub/irs-pdf/fw7.pdf

特別な配慮が必要と思われる駐在員の洗い出

対象となる駐在員は稀ですが、以下のような状況にある駐在員がいる場合、事前に会計事務所と相談しておくことをお勧めいたします。

  • 永住権を保持したまま日本に帰国
  • 永住権/米国市民権を保持した人が赴任(帰国子女など)
  • 日本以外の国から米国に赴任
  • メキシコなど米国外に居住し、米国内で勤務している場合
  • 配偶者が資産家で、多くの不動産物件などを所有
  • 駐在期間中に日本の不動産を売却
  • 駐在期間中にストックオプションの行使や売却

これらの状況下の人は、通常よりも多くの提出資料が必要となってきます。 情報収集にかなり時間がかかることが想定されますので、
早めに準備を進める必要があります。

前年度の申告書で子供のITINを申請した場合の番号確認

番号が問題なく取得できれいれば、昨年の夏頃に番号の通知を郵便で受け取っているはずです。郵便事情の悪さから、会社や本人の手元に通知が届かないケースが数多く見られます。2度目となる今回の申告書では、そのITINを記載しなければいけませんが、番号がわからないと申告書が完成できません。
番号の確認は、本人がIRSのITIN Unitに電話するしかありません。申請書Form W-7の記載内容が質問され、本人かどうか確認されます。担当者に繋がるまでかなり時間がかかりますので、時間的に余裕のある時に問い合わせてもらってください(問い合わせ番号1-800-829-1040のIRS代表番号からITIN Unitに転送してもらいます)。

New!! ITIN Unitへの直通番号が変わりました-1-800-908-9982

質問書の回答に必要となる情報リストの通知

特に赴任者は始めての確定申告となりますので、どのような情報、資料を準備しておかないといけないかわかりません。特に日本国内における情報となると、収集するのに時間もかかり精神的にも負担を負わせてしまいます。 以下にいくつか代表的なものをリストいたします:

日本の賃貸物件に関する情報

持ち家のある赴任者の多くは、物件を賃貸しています。確定申告初年度においては、物件の購入日、購入価格(価値)、賃貸開始日などなど、さまざまな情報が必要となります。必要な資料が倉庫に眠っているケースも考えられますので、早めに準備するよう伝えましょう。

米国への出入国記録

赴任者の場合は、赴任した年だけではなく、過去2年間の出入国記録が必要となります。これは、赴任年の居住、非居住の判定材料となります。 通年米国に居住している人でも、日本など、国外への出張が税額に影響する場合がありますので、たとえ大まかであっても情報の提出は必要です。米国内の他州への出張は、特定の州に長期間している場合を除き、影響することは少ないと思われます。

外国金融口座報告書(TDF-90-22.1)

確定申告とは別に米国財務省へ提出するものですが、2008年度から記入する情報が更に細かくなりました。米国外(日本)にある口座などの、金融機関名、住所、口座番号、最高残高の金額です。 すべての口座の残高合計が1万ドルを超えると対象となります。報告しなかったことへのペナルティーが非常に高額とされていますので、主な口座情報だけでも記載して、必ず6月30日の期日までに提出するよう通達が必要です。記載情報の正確性よりも、出すことに意義があります。

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